例えば私の場合、“今度、デビューする〇〇と申します”と、新人のタレントから挨拶されたり、紹介されたりすることがあります。その時、「そっかぁ、頑張ってネ。で、これからどうしたいですか?」と聞くと
「頑張ります!」
「例えば歌とか?」
「頑張ります!」
「じゃあ、お芝居は?」
「頑張ります!」
…これは本当の話。しかも1回や2回じゃないんです。「頑張る」っていうのは、何事でも当然のことじゃないですか。大事なのは「何を、どう頑張るのか?」という具体的なものなのです。それがないもんだから、聞かれた時に困ってしまって、「頑張ります!」と言うしかなくなるのです。
残念ながら、こうした、具体的なものがない「頑張ります!」を言う人ほど、のちのち結果が出てないことが多いです。最初の話で言えば、歌でもお芝居でも成功せず、みんな空手形で終わっています。
この「頑張ります!」の連発は、夢にたどり着くための具体的な裏付けがない証拠。単なる夢物語なのです。お金のことでもそう。支払い能力がないのに「払います・払えます」のひとことで借金に借金を重ねているのと同じこと。
「頑張ります!」と「払います!」は若かりし頃、ついクチに出しがちなので、気をつけたいものです。