ケンカをしている時は、誰でも頭に血が上っているので、思わず「言わなくていいこと」を言ってしまいがちです。それでも、あとで詫びて許してもらえればいいのですが、そのひとことが致命的になって、修復不能になることもあります。そうならないためにも、一時的にカッとなってケンカしつつも、その一方では“落としどころ”をさがしていく余裕が必要です。そう心がけていれば、必ず糸口は見つかります。

人間には感情というのがありますから、それを表すことも当然です。しかし同時に、歩み寄ることも考えましょう。相手の事情を冷静に読んで、またその後のことも考える。特に交渉事では、この姿勢を保ちたいものです。

確かに最初から「握手を考えたケンカ」なんてありません。それでも「頭に血が上って、言い過ぎになる手前」で落としどころを意識するのが、大人の世界というものなんです。