「能ある鷹は爪を隠す」ということわざがあります。
これは「能力や実力がある人ほど、それひけらかさない」という意味です。それに対して「能のない鷹」ほど、すぐに爪を出したくなってしまうのです。わざわざ爪を見せて「すごい!」って、称賛を得ようとするわけです。
でも、いくら鋭い爪があってもそれを見せてしまったら、狙われるほうは逃げることも対策を立てることができちゃいますよね。その結果、いざ本番!獲物を狩るぞ!となっても、成果なんて得られるはずがない。「爪は隠してこそ真価を発揮できる」と分かっている人こそ「本当に能力がある」と言えるんじゃないでしょうか。
また「無能な鷹ほど爪を隠したほうが良い理由」として、爪を見せないことで「ひょっとしたら爪を持ってないの。それなら安心だ」と、獲物が油断するかもしれない。獲物が無防備なら、いくら無能な鷹でも狩ることができます。
これって仕事にも言えることなんですよ。最初から爪を見せてしまうと「アイツは言わなくても出来るから」と何も教えてくれなくなるのです。そうなると苦手な分野でも、知ったかぶりするしかなくなってくるんです。
ところが隠しておくことで「知らないだろうから」っていろいろ知識や情報を教えてくれたりします。それによって「能力」という爪が、さらに磨かれて鋭くなるのです。
(ニッポン放送=3月21日放送、FM NACK5=3月27日放送)